生前贈与などで計画的に贈与を行っていたとしても、正しい形態で行われなければ、贈与が認められず、贈与したはずの財産が相続財産とみなされて相続税が課されてしまうことになります。
では、そもそも、贈与が成立する場合とは、どのような場合なのでしょうか。贈与が認められるには、①贈与契約が締結され、②贈与が実行される必要があります。
①贈与契約が成立するには、贈与者が、財産を「相手方に与える」意思表示をし、受贈者がその意思表示を「受諾する」ことが必要になります。これは、一方的に贈与者が贈与をしているつもりでも、受贈者が財産をもらった認識がなければ、贈与契約は成立しないということを示しています。つまり、親が自分の財産を子供が知らないうちに振り込みなどの形で贈与していたとしても、子供はその贈与を受諾していないため、贈与契約は成立しないということになります。
②贈与が実行されるというのは、つまり、贈与財産の管理が贈与者から受贈者に移ることが必要となります。そのため、受贈者本人が自由にその財産を使用できない場合や、口座の名義が移っていない場合などは、贈与が実行されたとは認められません。
以上のように、贈与が認められるには、お互いがその贈与を認識した上で、贈与財産の管理が移る必要があります。贈与をする際には、以上の点に気をつけて進めるようにしましょう。
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贈与と認められない場合
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